生理不順

生理不順に使用する漢方薬

中医学における生理の正常な周期は28日とされています。それよりも7日以上早まると「月経先期」、7日以上遅れると「月経遅期」と呼びます。生理周期が安定せずにバラバラというのは、「月経前後不定期」と呼びます。こうした状況もまれに起きる程度であれば心配いりません。しかし、このような異常が3回続けて起こる場合は生理不順であると考えます。

全てのタイプに共通して言えるのは、体を過度に冷やさないように注意することです。特に足首や腰回りを冷やさないように心がけ、毎晩入浴して体を温めましょう。ストレスを溜め込まないようにこまめに発散することも大切です。


タイプ別の解説

1. 月経先期

月経が早くなる原因としては、気の不足や停滞によるものがあります。気の不足がある場合は、経血の色が薄くなる、疲れやすい、食欲不振、便が緩いなどの症状が出ます。気の停滞がある場合は、経血の色が濃くなる、イライラ、便秘、尿が黄色くなる、のぼせ、ほてりなどの症状が出ます。

よく使われる漢方薬

2. 月経遅期

月経遅期は主に血液の不足や循環不全によって引き起こされます。血の不足がある場合は、経血量が少ない、色が薄い、顔色が青白い、めまい、目の疲れなどの症状が出ます。循環不全がある場合は、経血が黒っぽい、塊が出る、月経痛が激しい、顔色がくすんでいるなどの症状が出ます。

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3. 月経前後不定期

五臓の「肝」は経血を貯蔵し、分配をコントロールする役割があり、五臓の「腎」は生理機能の中心的役割を担っています。「肝」や「腎」の働きが失調することにより、月経不順が引き起こされます。「肝」の失調は、経血量が一定しない、月経前の胸の張り、イライラ、肩こりなどの症状が出ます。「腎」の失調は、腰痛や足腰のだるさ、めまい、物忘れ、耳鳴りなどの症状が出ます。

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実際にあった症例

当店に寄せられた『喜びの声』の中から、このページの症状と関連のある事例についてご紹介します。

20代・女性

この方は高校生の頃から不正出血があり、1ヶ月以上少量の出血がダラダラ続いている状況でした。手足やお腹が冷えやすく、時々下痢がありました。
漢方服用開始後の始めての生理では色が鮮やかになり、明らかに量が増えたそうです。月経血の量が少なかったのは貧血が原因であり、胃腸が元気になり、しっかり栄養を吸収して血液を作ることができるようになったことで、経血量も正常になったと考えられます。

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