下痢(軟便)

下痢に使用する漢方薬

漢方薬局にご相談に来られるのは基本的に女性が多いですが、男性のご相談割合が多い症状の1つが下痢です。

下痢には一般的に「急性の下痢」と「慢性の下痢」があります。急性の下痢の多くは、食べ過ぎや飲み過ぎ、食中毒などによる外因性の下痢です。慢性の下痢は胃腸虚弱などによる内因性の下痢です。


タイプ別の解説

1. 急性の下痢

食あたりや冷え、暴飲暴食、ウイルスや菌体の感染などが原因となり、水様性の滝のような下痢便となることが多いです。アルコールや辛い食べ物などの刺激によって引き起こされる場合もあります。とくに疲れて胃腸が弱っている時は下痢になりやすいので、お酒や刺激物の過剰な摂取は控えましょう。

よく使われる漢方薬

  • 冷えが原因の下痢

     → 人参湯
  • 食べ過ぎが原因の下痢

     → 平胃散

2. 慢性の下痢

慢性の下痢は消化器系、すなわち「脾(ひ)」の虚弱が原因となっていることが多く、脾を元気にする漢方薬が必要になります。

よく使われる漢方薬

3. ストレス性の下痢

急性・慢性どちらも引き起こす可能性のある原因として、ストレス性の下痢があります。通勤電車の中や、緊張する会議や試験などのときに突然お腹を崩しやすくなります。ストレスやプレッシャーがかかると、「肝」の働きが弱って胃腸の負担になり、体内できちんと消化する前に下痢になってしまうのです。

よく使われる漢方薬

日常生活のポイント

食事は腸への刺激が少なくて消化によく、栄養価の高い食材を使って体の抵抗力を上げていきましょう。おすすめの食材は甘酒、卵、白身魚、里芋、じゃがいも、豆腐、バナナなどです。反対に暴飲暴食、刺激のある食べ物や消化の悪い脂っこい物を避けましょう。下痢気味のときには、コーヒーなどのカフェイン飲料やお酒も控えましょう。

実際にあった症例

当店に寄せられた『喜びの声』の中から、このページの症状と関連のある事例についてご紹介します。

30代・男性

イリボーを飲み続けても変わらなかった下痢が、徐々に改善され症状が出る日のほうが少なくなりました。

30代・女性

症状に合わせて何度か調合しなおしてもらいました。1ヶ月半通いまいしたが、一番の悩みだった腹痛・下痢がおさまってきて、毎日とても快適です。

50代・男性

処方していただいた2週間でかなり改善しました。しばらく苦しんでいましたが、このまま漢方薬を継続すればさらに改善していくと思います。

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