香附子(こうぶし)

基原

カヤツリグサ科CyperaceaeのハマスゲCyperus rotundus L.の塊状に肥大した根茎

性味

辛・微苦、微甘、平

帰経

肝・三焦

効能・効果

①理気解鬱
②調経止痛

主な漢方薬

柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)
女神散(にょしんさん)
二朮湯(にじゅつとう)
竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう)
川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)
滋陰至宝湯(じいんしんほうとう)
香蘇散(こうそさん)
香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)
芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)

特徴

世界中の暖帯から熱帯に広く分布し、日本では本州以南の海岸の砂地、路端、畑などに生える多年草です。浜辺などに生育しているところからハマスゲの名前が付けられましたが、内陸部でもよく見られます。地中に根茎を伸ばして繁殖し、その一部が塊状に肥大するのが特徴です。この塊状に肥大した部位が生薬の香附子になります。

生育力はかなり強く、路傍や駐車場のアスファルトを押し上げて生えるほどです。繁殖は主に根茎で行われるため、いくら地上部を切除あるいは除草剤で枯らしても、根茎から再生してしまいます。以上のことから畑の厄介な雑草として知られており、世界の最重要害草10種に挙げられています。

中国では植物名を「莎草(しゃそう)」と呼び、砂地に生える草という意味があります。生薬としては地上部を「莎草」、根茎を「香附」と称します。「名医別録(めいいべつろく)」では「沙草」の名で中品として収載されています。香附子の名前が初めて登場したのは「唐本草(とうほんぞう)」です。

香附子の名前の由来は、形状がトリカブトの塊根由来の生薬附子(ぶし)の形状に似ており、特異な香りを持つことが由来です。効能は附子とは全く似ておらず、シペロール精油などの精油成分を含んでおり、利胆、鎮痛などの作用があります。

表面をみがいてひげ根や鱗葉を取り去り、なるべく新しく、よく肥大して内部が白く、香りの好いものが良品とされています。

気の流れをよくする行気薬(こうきやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に枳実(きじつ)、木香(もっこう)、烏薬(うやく)、陳皮(ちんぴ)、檳榔子(びんろうじ)、薤白(がいはく)厚朴(こうぼく)があります。

肝鬱気滞による胸脇の張りや痛み・腹満・憂鬱などの症状に用いられます。代表的な漢方薬に、柴胡(さいこ)や川芎(せんきゅう)と一緒に配合された柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)があります。

冷たいもののとりすぎにより、お腹が冷えたことによる腹満・腹痛に用いられます。代表的な漢方薬に藿香(かっこう)縮砂(しゅくしゃ)と一緒に配合された香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)があります。

止痛・通絡作用があり、肝鬱気滞による月経不順・月経痛に用いられます。代表的な漢方薬に当帰(とうき)や川芎と一緒に配合された女神散(にょしんさん)があります。

芳香があり、辛味で気を散らす働きがあるため、単独で用いたり多量・長期に使用すると、気血を消耗してしまう恐れがあります。

気虚無滞・陰虚血虚には禁忌です。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

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