PC1. 天池(てんち)
所属する経脈
手の厥陰心包経(けついん しんぽうけい)
別名・別表記
天会(てんかい)
名前の由来
天池(てんち)の『天』は「上部」、『池』は「水の貯まる場所」を指しています。
このツボは胸の外側にあり、乳汁が外方へと流れて貯まる場所のようであることから天池と名付けられました。
位置
前胸部、第4肋間、前正中線の外方5寸。
第4肋骨と第5肋骨の間(=第4肋間)で、乳頭の中心から外方1寸(手の親指の横幅の長さ)のところに天池はあります。
この第4肋間の高さには複数のツボが横に並んでおり、体の正面から外に向かって順に、膻中(だんちゅう)、神封(しんぽう)、乳中(にゅうちゅう)、天池、天渓(てんけい)、輒筋(ちょうきん)、淵腋(えんえき)が位置しています。
主治・効能
循環器系の症状
動悸、胸の痛み・不快感
天池は心臓に近いことから、循環器疾患の治療に有効です。
呼吸器系の症状
咳嗽(せき)、喘息
肺とも近いため、呼吸器疾患にも用いられます。
その他
乳腺炎、脇の痛み
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 大胸筋 → 小胸筋 → 外肋間筋 → 内肋間筋 → 最内肋間筋
関係する筋肉
- 大胸筋
- 小胸筋
- 外肋間筋
- 内肋間筋
- 最内肋間筋
関係する動脈・静脈
- 胸肩峰動脈・静脈
- 外側胸動脈・静脈
- 肋間動脈・静脈
関係する神経
- 外側胸筋神経
- 内側胸筋神経
- 肋間神経
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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