薤白(がいはく)

薤白

基原

ユリ科LiliaceaeのラッキョウAllium bakeri Regel,チョウセンノビルA. macrostemon Bge.の地下鱗茎

性味

辛・苦、温

帰経

肺・胃・大腸

効能・効果

①涼血止血
②清肝瀉火・明目

主な漢方薬

栝楼薤白湯(かろうがいはくとう)
栝楼薤白白酒湯(かろうがいはくはくしゅとう)
栝楼薤白半夏湯(かろうがいはくはんげとう)

特徴

薤白はユリ科のラッキョウの鱗茎(りんけい)を乾燥したもので、去痰作用、胸痛改善作用があります。

中国では薬用としての利用が主でしたが、日本では古くから食用としても利用していました。江戸時代には栽培化されており、漬物や煮物などで親しまれていました。民間薬としても利用されており、食欲が無いときに生のラッキョウに味噌をつけて食べるとよいと言われています。

心の陽気の不足により血脈が十分通じず胸が痛むことを「胸痺(きょうひ)」と言います。心臓の血流が停滞している状態であり、胸の圧迫感や呼吸苦などの症状を伴います。現代医学では狭心症や心筋梗塞と診断されるような症状です。薤白はそんな胸痺を治す「胸痺の要薬」と言われており、胸中の陽気を巡らすことで胸痺を治療します。また、胸痺は痰の詰まりを伴うことが多く、薤白はこの痰を取り去る働きもあります。胸の痛みが背中にまで及んでいる痛みに対して、栝楼(かろう)や半夏(はんげ)と一緒に栝楼薤白湯(かろうがいはくとう)、栝楼薤白白酒湯(かろうがいはくはくしゅとう)、栝楼薤白半夏湯(かろうがいはくはんげとう)などが用いられていました。

痰を取り除き、胃腸を整える働きがあり、感染症による腹痛や下痢に用いられました。四逆散(しぎゃくさん)に薤白を加える四逆散加薤白方(しぎゃくさんかがいはくほう)などがあります。

消炎作用と殺菌作用があることから、火傷に対して外用薬としても使われていました。