枸杞子(くこし)

枸杞子

基原

ナス科 SolanaceaeのクコLycium chinense MillerやナガバクコLycium barbarum Linneの成熟果実

性味

甘、平

帰経

肝・腎・肺

効能・効果

①滋補肝腎・明目
②潤肺

主な漢方薬

杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

特徴

クコは東アジア原産のナス科の落葉低木で、日本では北海道を除く各地の荒れ地や土手などに生えています。夏から秋にかけて薄紫色の花を咲かせて、秋に鮮やかな赤い果実をつけます。ナガバクコは日本では自生しておらず、中国の西北部に分布しています。クコとナガバクコでは果実の味が異なり、クコでは甘味の他にやや苦味があり、ナガバクコでは甘味だけで苦味はないといわれています。

これら2種類の果実を「枸杞子」、根皮を「地骨皮(じこっぴ)」、葉を「枸杞葉(くこよう)」として薬用にします。「日本薬局方」では枸杞子と地骨皮の2種が収載されています。「枸杞子」は主に丸剤として用いられ、滋養強壮や目の症状改善に用いられます。「地骨皮」は滋養強壮、清熱作用・止血作用があり、慢性の微熱や呼吸器の症状に用いられます。代表的な漢方薬に滋陰至宝湯(じいんしほうとう)清心蓮子飲(せいしんれんしいん)などがあります。「枸杞葉」は江戸時代の日本では主に食用として地骨皮や枸杞子よりもよく用いられていたようです。民間薬の強壮薬としてお茶にして飲まれていましたが、現在薬用として使われることはほとんどありません。

昭和40年頃に日本で大きな「クコブーム」が起きました。ある女性誌が「クコを飲んで病気が治った」という記事を掲載したのが火付けです。この時は葉を乾燥させてお茶のようにして飲んでいたようです。一時は河原のクコを取り尽くしてしまうほどの勢いがありましたが、その後このブームは急速に去っていきました。

枸杞子にはビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ニコチン酸や、ゼアキサンチン、アミノ酸などの非常に豊富な栄養が含まれています。一般的には「クコの実」や「ゴジベリー」の名で親しまれており、スーパーフードとして注目されています。世界三大美女の一人である楊貴妃(ようきひ)が毎日食べていたとも言われており、薬膳料理にもよく使われています。デザートや菓子の材料にも使われており、杏仁豆腐のトッピングとして有名です。薬膳酒としてクコ酒もよく作られています。

枸杞子は「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」の上品に「枸杞」として収載されており、「味苦寒。五内の邪気、熱中消渇、周痺をつかさどる。久しく服すれば筋骨を堅くし、身を軽くし、老いない」と記載されています。「神農本草経」には「枸杞」としか書かれておらず、当時は果実や根・葉などは特に区別していなかったと考えられています。

「本草綱目(ほんぞうこうもく)」では 「枸杞とは二種の樹の名称であって、この物の棘が枸(からたち)の刺のようで、茎が杞(こりやなぎ)の條(細い枝)のようだから合併して名称となったのである」とその名前の由来が記されています。

赤色を呈し、黒く変色していないものが良品とされていますが、湿気を吸いやすく、吸湿すると黒く変色します。

体を潤す滋陰薬(じいんやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に沙参(しゃじん)浜防風(はまぼうふう)、天門冬(てんもんどう)、麦門冬(ばくもんどう)、玄参(げんじん)、百合(びゃくごう)、黄精(おうせい)旱蓮草(かんれんそう)玉竹(ぎょくちく)女貞子(じょていし)亀板(きばん)、鼈甲(べっこう)があります。

強壮薬として肝腎を潤し、虚労、腰膝の疼痛、無力感、めまい、頭痛などの症状に用いられます。代表的な漢方薬に熟地黄(じゅくじおう)菊花(きくか)と一緒に配合されている杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)があります。

肺を潤す働きがあり、慢性の咳や虚労の咳に用いられます。

薬効は緩慢なので、長期で服用しないと効果を実感しにくいです。

胃腸が虚弱で、下痢気味の人には不向きです。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

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