ST29. 帰来(きらい)

 所属する経脈

足の陽明胃経(ようめい いけい)

 別名・別表記

別名:谿穴(けいけつ)

 名前の由来

帰来(きらい)の『帰』は「帰る」こと、『来』は「戻る」ことを意味しています。

このツボは婦人科系の疾患や不妊症に対して効果があり、子ができずに実家に帰された女性がこのツボの効用で子を授かり、再び夫の元に戻ってこれたということから帰来と名付けられたと言われています。

 位置

上腹部、臍中央の下方4寸、前正中線の外方2寸。

おへそから左右に2寸(1寸=手の親指の横幅)離れ、そこから下方へ4寸いったところに帰来はあります。

このツボがある高さには他にもいくつかのツボが横に並んでいて、体の正面から外に向かって順に、中極(ちゅうきょく)大赫(だいかく)帰来が存在しています。

また、おへその2寸外側には足の陽明胃経のツボが縦に並んでいて、上から順に、不容(ふよう)承満(しょうまん)梁門(りょうもん)関門(かんもん)太乙(たいいつ)滑肉門(かつにくもん)天枢(てんすう)外陵(がいりょう)大巨(だいこ)水道(すいどう)帰来気衝(きしょう)と続いています。

 主治・効能

生殖器・泌尿器系の症状

腎炎膀胱炎排尿困難子宮内膜症生理痛生理不順浮腫(むくみ)

帰来は下腹部にあるため、生殖器系や泌尿器系に対して効果があります。

 局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 腹直筋鞘前葉 → 腹直筋 → 腹膜

関係する筋肉

  • 腹直筋

関係する動脈・静脈

  • 下腹壁動脈・静脈
  • 浅腹壁動脈・静脈

関係する神経

  • 肋間神経
  • 腸骨下腹神経

 参考文献

著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)