紅花(こうか)
基原
キク科CompositaeのベニバナCarthamus tinctorius L.の管状花
性味
辛、温
帰経
心・肝
効能・効果
①活血通経
②祛瘀止痛
主な漢方薬
活血通経湯(かっけつつうけいとう)
折衝飲(せっしょういん)
通導散(つうどうさん)
血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)
芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
治頭瘡一方(ちづそういっぽう)
冠心Ⅱ号(かんしんにごうほう)
特徴
ベニバナは高さ1メートルほどになる一年草で、葉や頭花の周りに鋭い棘がたくさんあります。エジプト、エチオピア付近が原産と考えられており、日本には古い時代に染色技術とともにインド、中国を経由して渡来しました。原産地が曖昧なのは、古くから栽培化された植物で、これまでに野生品は見つかっておらず、原産地が特定されていないためです。
紅花の歴史は古く、万葉集や古今和歌集に「末摘花(すえつむはな)」の名前で登場しています。これは紅を採るために茎の先の花を詰んだことが由来となっています。
ベニバナは江戸時代には米沢藩で大規模に栽培され、採集された花は最上紅(もがみべに)の名前で京都や大阪に出荷されていました。現在では山形県の県の花に指定されています。日本国内での栽培は東北地方が有名で、7月上旬頃からベニバナの花が咲き始めます。
栽培地では夏の朝、棘が露に濡れて柔らかいうちに花を摘み取ります。この花を水の中でよく揉み、水溶性の黄色色素を除いてから、圧し潰して乾かないようにむしろを被せておくと、色がだんだん赤くなってきます。これを紅餅といい、紅を取るのに使います。紅は染め物、食品の色付け、口紅などの化粧品に使われました。
ベニバナの種子(果実)を絞ることでベニバナ油(サンフラワーオイル)が作られます。サラダ油などに盛んに使われており、世界的には紅よりもこちらのほうが重要です。ベニバナ油を生産するために栽培されているのはセイヨウベニバナで、在来種に比べて果実が大きく葉に鋭い棘がないのが特徴です。
紅花は薬膳の食材としても有名です。血液をきれいにし、循環を良くすることから、古来より女性の血の道などに用いられてきました。また、身体を温める働きがあるため、冷え症の方にもおすすめです。
瘀血(おけつ:血流が悪い状態)を改善する活血化瘀薬(かっけつかおやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に川芎(せんきゅう)、延胡索(えんごさく)、蘇木(そぼく)、降香(こうこう)、丹参(たんじん)、桃仁(とうにん)、姜黄(きょうおう)、牛膝(ごしつ)、水蛭(すいてつ)などがあります。
血瘀による無月経・月経痛などに当帰(とうき)・川芎・赤芍(せきしゃく)などと一緒に用いられます。代表的な漢方薬に芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)や通導散(つうどうさん)があります。
打撲外傷による内出血の腫脹・疼痛を改善する働きがあります。代表的な漢方薬に治頭瘡一方(ちづそういっぽう)があります。
「多用すればすなわち破血し、少用すればすなわち養血す」といわれ、大量では血の巡りを改善し、少量では血を補う働きを示します。
妊婦さんや月経過多の方には禁忌です。出血傾向があり、瘀滞がみられない場合も使用を避けたほうがよいです。破血作用があるため、過量を用いることは避けましょう。
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