膠飴(こうい)

基原

糯米粉・粳米粉・小麦粉などに麦芽を加えて加工精製した飴糖(アメ)

性味

甘、微温

帰経

脾・胃・肺

効能・効果

①補虚建中・緩急止痛
②潤肺止咳

主な漢方薬

小建中湯(しょうけんちゅうとう)
黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)
当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)
大建中湯(だいけんちゅうとう)
帰耆建中湯(きぎけんちゅうとう)

特徴

アメはいずれの世代にも好まれる身近な食品です。古くから頭脳や身体の疲労回復を目的に利用されていました。

東洋医学ではこのアメにも薬能があると考えており、体力・気力を補い回復させ、痰・咳を止める働きがあるとされています。新陳代謝を盛んにし、五臓支配下の全身に潤いをつけます。

トウモロコシ、キャッサバ、ジャガイモ、サツマイモ、イネのなどデンプンを含む原料に麦芽を加え、加水分解を起こして糖化させます。当時は固形ではなく水飴のような形であったと考えられています。

気虚(エネルギー不足)を改善する補気薬(ほきやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に人参(にんじん)、党参(とうじん)、西洋参(せいようじん)、白朮(びゃくじゅつ)、山薬(さんやく)甘草(かんぞう)、大棗(たいそう)、黄耆(おうぎ)などがあります。

膠飴が配合される処方は「建中湯(けんちゅうとう)」という名前がつくものが多く、これらの処方をまとめて「建中湯類」といいます。建中湯の「中」はお腹、「建」は建て直すという意味です。お腹の消化吸収機能を丈夫にするという意味が込められており、代表的な方剤に小建中湯(しょうけんちゅうとう)黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)があります。膠飴は虚弱な体質を改善し、冷えなどによる腹痛を緩和する働きを期待して配合されています。

冷えや気虚による腹痛を改善する働きがあり、代表的な方剤に桂枝(けいし)や白芍(びゃくしゃく)と一緒に配合された小建中湯があります。

肺を潤す働きがあり、膠飴単体を舐めるだけでも効果があります。杏仁(きょうにん)や蜂蜜と一緒に用いられる場合もあります。

膠飴には軟・硬の2種類があります。軟らかいものは黄褐色の粘稠な液体であり、硬いものは空気を混入して凝固させたものです。薬用には軟膠飴の方が適しています。

薬性を緩和させる働きがあり、烏頭(うず)や附子(ぶし)の解毒に働きます。

腹部膨満感を起こしやすく、多量に服用すると嘔吐することがあるので注意が必要です。

煎じ薬として使用する場合は、他の生薬を煎じた後に膠飴を溶かして服用します。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

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