LI13. 手五里(てごり)

  所属する経脈

手の陽明大腸経(ようめい だいちょうけい)

 名前の由来

手五里(てごり)の『里』はかつて「寸」の意味を持っており、『五里』で「五寸」を表しています。

このツボは、肘を曲げたときにできる肘の先端から5寸(親指の幅5つ分)のところに位置していることから手五里と名付けられました。

 位置

上腕外側、曲池(LI11)と肩髃(LI15)を結ぶ線上、肘窩横紋の上方3寸。

肘にある曲池(きょくち)と肩にある肩髃(けんぐう)を結んだ線の上、曲池から3寸(親指以外の手の指4本分の幅)上がったところに手五里があります。

また、曲池肩髃を結ぶ線上に並ぶツボとして、手五里のほかに臂臑(ひじゅ)があり、手五里臂臑の4寸下(親指の幅4つ分下がったところ)に位置しています。

 主治・効能

消化器系の症状

腹痛お腹の張り

手の陽明大腸経に属するツボのため、上記のような消化器系の症状に用いられます。

呼吸器系の症状

咳嗽(せき)喀血(かっけつ)

手の陽明大腸経手の太陰肺経(たいいん はいけい)と表裏関係にあり、お互いに作用するため、呼吸器系の症状にも有効です。

表裏関係…正経十二経脈手の陽明大腸経など)は6つの陽経と6つの陰経に分かれており、陽経と陰経でそれぞれ対となる相手がいる(計6つのペアが作られる)。これを表裏関係といい、手の陽明大腸経手の太陰肺経と対をなしている。

経脈の表裏関係(肺経と大腸経)

整形外科領域の症状

腕の痛み・痺れ肘の痛み片麻痺

主に、手の陽明大腸経の走行部位と関係のある症状に対して用いられます。

 局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 上腕筋

関係する筋肉

  • 上腕筋
  • 上腕三頭筋

関係する動脈・静脈

  • 橈側側副動脈

関係する神経

  • 橈骨神経
  • 筋皮神経
  • 下外側上腕皮神経(橈骨神経の枝)

 参考文献

著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)

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