LI14. 臂臑(ひじゅ)
所属する経脈
手の陽明大腸経(ようめい だいちょうけい)
別名・別表記
別名:頭衝(ずしょう)、頸衝(けいしょう)
名前の由来
臂臑(ひじゅ)の『臂』は「腕」の意味で、特に上腕部(肘から肩までの部分)を指しています。
また、『臑』は「柔らかい肉」を表しています。
このツボは、上腕部にある筋肉(三角筋)の縁に位置することから臂臑と名付けられました。
位置
上腕外側、三角筋前縁、曲池(LI11)の上方7寸。
肘にある曲池(きょくち)と肩にある肩髃(けんぐう)を結んだ線の上、曲池から7寸上(親指の幅7つ分上がったところ)に臂臑があります。
また、肩髃からは下方3寸(親指以外の手の指4本分の幅)の位置にあたります。
曲池と肩髃を結ぶ線上に並ぶツボとして、臂臑のほかに手五里(てごり)があり、臂臑は手五里の4寸上(親指の幅4つ上下がったところ)に位置しています。
主治・効能
整形外科領域の症状
首・肩・腕の痛み、首のこわばり、肩こり、肩関節周囲炎(五十肩)、関節リウマチ、片麻痺
主に、手の陽明大腸経の走行部位と関係のある症状に対して用いられます。
顔の症状
頭痛、目の腫れ・痛み・充血
手の陽明大腸経は顔にも分布しているため、顔に出る症状に対しても効果があります。
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 三角筋 → 上腕二頭筋
関係する筋肉
- 三角筋
- 上腕二頭筋
関係する動脈・静脈
- 上腕深動脈・静脈
関係する神経
- 橈骨神経
- 筋皮神経
- 上外側上腕皮神経(腋窩神経の枝)
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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