【漢方相談】50代・女性　便秘

桃華堂からのコメント

この方は慢性の便秘症で、薬を飲まなければ出ないような状態でした。4、5年前まではそれで特に問題はなかったのですが、だんだん薬の効きが悪くなり、最近はお腹が張って苦しいとのことでご相談に来られました。暑がりで、特に夜にほてりを感じていました。

舌を拝見したところ、黄色の苔がついており、体の中に熱がこもっていることがわかりました。また、舌表面が乾燥しており、水分代謝の悪化も見られました。そのため漢方薬は、熱を冷まして潤いを与えるための知柏地黄丸（ちばくじおうがん）と、腸内環境を整える小建中湯（しょうけんちゅうとう）を合わせて処方しました。

2週間の服用で便通が月1回から3日に1回に増え、便秘薬がなくてもお通じがくるようになりました。特に、腸の動きを感じるようになり、お腹の張りも改善しました。追加で1ヶ月分の漢方薬をお渡しし、治療を終了しています。

漢方薬が効くまでのスピードは一般に、その症状を患っている期間が長ければ長いほど遅くなってしまいます。しかしながら今回の症例のように、初めて漢方薬を処方してから間もなく改善する場合もあります。どのような症状でも構いませんので、まずはお気軽にご相談いただき、漢方薬を試していただければ幸いです。