ST38. 条口(じょうこう)
所属する経脈
足の陽明胃経(ようめい いけい)
名前の由来
条口(じょうこう)の『条』は「すじ」、『口』はそのまま「口」を意味しています。
このツボは、前脛骨筋を緊張させてできる1本のすじが口の形として現れる部位にあることから条口と名付けられました。
位置
下腿前面、犢鼻(ST35)と解谿(ST41)を結ぶ線上、犢鼻(ST35)の下方8寸。
同じ足の陽明胃経上にある犢鼻(とくび)と解渓(かいけい)を結んだ線上で、犢鼻から8寸(1寸 = 手の親指の横幅の長さ)下にいったところに条口があります。
犢鼻と解渓を結んだ線上には他にも複数のツボが並んでいて、条口の上方5寸に足三里(あしさんり)、上方2寸に上巨虚(じょうこきょ)、下方1寸に下巨虚(げこきょ)が位置しています。
主治・効能
整形外科領域の症状
下肢の痛み・しびれ・麻痺、肩や腕の痛み、肩関節周囲炎、腓骨神経麻痺、筋肉痛
主に、足の陽明胃経の走行部位と関係のある症状に対して用いられます。また、同じ陽明経である手の陽明大腸経が通る肩部に対しても効果があるとされています。
消化器系の症状
腹痛、下痢、食欲不振、消化不良
足の陽明胃経に所属することから、消化器系の症状にも効果があります。
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 前脛骨筋 → 下腿骨間膜 → 後脛骨筋
関係する筋肉
- 前脛骨筋
- 後脛骨筋
関係する動脈・静脈
- 前脛骨動・静脈
関係する神経
- 深腓骨神経
- 外側腓腹皮神経
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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