KI6. 照海(しょうかい)
所属する経脈
足の少陰腎経(しょういん じんけい)
名前の由来
照海(しょうかい)の『照』は「光明」、『海』はそのまま「海」を指しています。
このツボは陰蹻脈(いんきょうみゃく)に通じており(”要穴” の項を参照)、脈気が海のように集まる場所であること、また眼の疾患を治療して目に光明をさすことから照海と名付けられました。
要穴
① 八脈交会穴(はちみゃくこうえけつ)
別称:八総穴(はっそうけつ)、八宗穴(はっそうけつ)
奇経八脈(きけいはちみゃく)を代表する8つのツボのことで、照海は陰蹻脈に通じています。
また、八脈交会穴は手足に4つずつ存在していて、手足のツボを組み合わせて使うことでさまざまな不調に対応することができます。
位置
足内側、内果尖の下1寸、内果下方の陥凹部。
内くるぶしの下方1寸(手の親指の横幅の長さ)に照海はあります。
主治・効能
泌尿生殖器系の症状
頻尿、排尿障害、生理不順、おりものの異常、陰部のかゆみ、浮腫(むくみ)
腎は生殖や水分代謝と深く関係しており、泌尿生殖系統の諸症状を治療します。
精神科領域の症状
不安感、不眠、癇癪(かんしゃく)
腎を補うことは精神の安定につながります。
頭・顔の症状
目のかすみ・痛み・充血、耳鳴り、のどの脹れ・痛み
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 後脛骨筋腱・長趾屈筋腱
関係する筋肉
- 後脛骨筋
- 長趾屈筋
関係する動脈・静脈
- 後脛骨動脈・静脈
関係する神経
- 伏在神経
- 脛骨神経
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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