BL35. 会陽(えよう)
所属する経脈
足の太陽膀胱経(たいよう ぼうこうけい)
別名・別表記
別名:利機(りき)
名前の由来
会陽(えよう)の『会』は「会合」、『陽』は「陽経」を意味しています。
このツボは足の太陽膀胱経と督脈(とくみゃく)の2陽経が出会う場所であることから会陽と名付けられました。
また、会陽と相対するツボとして、陰側(腹側)には会陰(えいん)があります。
督脈(とくみゃく)… 奇経八脈の一つ。体の後面中心部に分布し、背部から項(うなじ)、頭部にかけて運行している。奇経八脈に属する経脈は、督脈のほかに、任脈(にんみゃく)、衝脈(しょうみゃく)、帯脈(たいみゃく)、陽蹻脈(ようきょうみゃく)、陰蹻脈(いんきょうみゃく)、陽維脈(よういみゃく)、陰維脈(いんいみゃく)がある。
位置
殿部、尾骨下端外方0.5寸。
肛門から上方をたどっていくと、尾骨の出っ張りに触れます。
そこから左右に0.5寸(1寸=手の親指の横幅の長さ)離れたところに会陽はあります。
主治・効能
肛門科領域の症状
痔疾患、下痢、血便
会陽は肛門に近く、肛門科領域の症状に対して効果があります。
泌尿器・生殖器系の症状
生理痛、おりものの異常、ED(インポテンツ)
泌尿生殖器とも近いため、泌尿器や生殖器系の症状の治療にも用いられます。
その他
腰痛、腹部の冷え・痛み
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 大殿筋 → 肛門挙筋
関係する筋肉
- 大殿筋
関係する動脈・静脈
- 下直腸動脈・静脈
関係する神経
- 下殿神経
- 会陰神経
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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