【漢方薬×鍼灸】30代・女性 生理前後の不調・胃痛・腰痛

◆ ご相談された症状

・生理前後の不調(イライラ・だるさなど)
・疲れやすい
・腰痛、首痛
・胃痛

◆ ご相談されて症状はどう変わりましたか?

体の痛みやイライラなど特に生理前後は悪く、すっきりしない毎日を過ごしていました。
桃華堂さんに通うようになってからは、その時の体調に合わせた漢方薬を処方して頂け、胃痛や様々な不調が軽くなり、以前よりも体も心もずっと楽になりました。
腰痛や首・肩の痛みもひどかったのですが、鍼灸の治療をして頂いて楽になりました。
ありがとうございました。

桃華堂からのコメント

この方は3-4年前に二人目をご出産されてから常に腰痛があり、慢性的な頭痛、排卵期や生理前後の不調など様々な症状がありました。頭痛は天気に関係なく出始め、一度痛くなると一週間続いていたそうです。排卵日付近ではめまいがするなど、生理周期に合わせて強い症状がでているようでした。

舌を拝見したところ、口の大きさに比べて大きくむくんでおり、縁には歯のあとがついて波打っていました。水分代謝が悪い状態であると考え、五苓散(ごれいさん)を処方しました。また、舌がやや赤みを帯びていたことから、体内に余分な熱があると考え、滋陰降火湯(じいんこうかとう)も一緒にお渡ししました。治療は胃腸を整えることを中心に、ホルモンバランスを整えるために五臓の「腎」を補うものを使いました。

鍼灸治療についても同じように考えて、胃腸を整えるツボである『足三里(あしさんり)』や『脾兪(ひゆ)』、腎を補える『腎兪(じんゆ)』、婦人科疾患に有効な『三陰交(さんいんこう)』などを使って全身調整を行いました。また、肩や首の痛みに対しては『手三里(てさんり)』や『風池(ふうち)』などを使って筋肉のこりを緩めていきました。

まずはじめの2週間で、朝起きたときに出ていた胃もたれが改善しました。排卵期や生理中の不調はその後もしばらく続きましたが、3ヶ月ほど服用していただいたところでめまいやイライラなどの症状が改善し、不調が気にならなくなってきました。ひどかった腰痛や首の痛みも改善し、現在は漢方治療・鍼灸治療ともに終了しています。

この方の不調のきっかけは、出産による消耗です。お母さんは出産するときに自身のもっている「腎」のエネルギーをお子さんに分け与えます。本当は失ったエネルギーを十分補給できるまで療養するのが理想ですが、現代のお母さんは産後すぐに子育てが始まり、仕事に復帰する方も多く、うまく休むことができません。「腎」が弱ると、腰痛やホルモンバランスの乱れなどの症状がでやすくなります。本来なら失ったエネルギーは食事を通して補給されるのですが、この方は胃腸が弱かったためにうまく補給できず、また睡眠のリズムが乱れやすかったことも影響していたと考えられます。漢方薬や鍼灸施術でまずは胃腸を元気にすることで、「腎」にきちんとエネルギーが供給され、症状の改善につながったと思われます。

「腎」が弱っていると判断しても、すぐに「腎」を補う漢方薬を使ってよいかはしっかりと判断する必要があります。なぜなら、「腎」を補う漢方薬は胃腸に負担をかけるものが多いからです。胃腸が弱っている場合は、そちらの立て直しを先にするか、胃薬と一緒に処方する必要があります。この方の場合も、胃腸を整えてから「腎」を補う漢方薬を増やしていきました。漢方薬を吸収する場所は胃腸であるので、消化吸収を整えることを症状の改善より優先するケースは多くあります。ツボを刺激することで素早く胃腸機能を整えられる鍼灸施術も、漢方薬による治療をスムーズに行う上でとても大事な役割を果たしています。