槐角(かいかく)
基原
マメ科 Leguminosaeのエンジュ Sophora japonica L.の成熟果実
性味
苦、寒
帰経
肝・大腸
効能・効果
①涼血止血
②清肝瀉火・明目
主な漢方薬
槐角丸(かいかくがん)
特徴
基原植物のエンジュについては槐花(かいか)と同様です。
エンジュは使用部位で生薬の名前が異なります。花を乾燥させたものを「槐花」、花蕾を乾燥させたものを「槐米(かいべい)」または「槐花米(かいかべい)」、果実を乾燥させたものを「槐角」と言います。現在生薬として使われることが多いのは「槐花」と「槐角」です。効能はほぼ同じですが、涼血止血(血液の熱を冷まして止血する働き)は槐花の方が優れ、瀉熱下降(熱を冷まして気を下に降ろす働き)は槐角の方が優れていると言われています。
出血を止める止血薬(しけつやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に三七(さんしち)、仙鶴草(せんかくそう)、地楡(ちゆ)などがあります。
涼血止血作用があることから、血便・痔出血・鼻血などに用いられます。地楡や黄芩(おうごん)と一緒に配合されている槐角丸(かいかくがん)は、痔疾患に使われる代表的な漢方薬です。
肝の熱を冷ます効果があることから、肝火上炎(かんかじょうえん:精神的ストレスに熱が加わった状態)による目の充血や頭痛・イライラなどに黄苓や黄連(おうれん)と一緒に用いられます。
※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。
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