ST5. 大迎(だいげい)
所属する経脈
足の陽明胃経(ようめい いけい)
別名・別表記
別名:髄孔(ずいこう)
名前の由来
大迎(だいげい)の『大』は「大きい」こと、『迎』は「血気旺盛」という意味を持っています。
このツボのある位置には動脈が通っており、触れると大きな拍動が感じられるために大迎と名付けられました。
位置
顔面部、下顎角の前方、咬筋付着部の前方陥凹部、顔面動脈上。
歯をぐっと噛みしめると、下顎角(一般的にエラと呼ばれる部位)の咬筋と呼ばれる筋肉が盛り上がります。
その盛り上がった咬筋の前方で、軽く指を触れると動脈の拍動が感じられる部位に大迎があります。
主治・効能
顔の症状
歯の痛み、歯周病、耳下腺炎、顔面浮腫、顔面神経麻痺、三叉神経痛、牙関緊急
大迎はその部位から、顔に出る諸症状に対して治療効果があります。
特に、大迎は顎に位置するツボのため、顎や口に関係する疾患によく用いられます。
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 広頸筋
関係する筋肉
- 広頸筋
- 咬筋
関係する動脈・静脈
- 顔面動脈・静脈
関係する神経
- 顔面神経
- 下顎神経(三叉神経の第3枝)
- 大耳介神経
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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