ST4. 地倉(ちそう)
所属する経脈
足の陽明胃経(ようめい いけい)
別名・別表記
別名:会維(えい)
名前の由来
地倉(ちそう)の『地』とは、「地の気」すなわち食物のことです。
『倉』は「食物を貯蔵する器」を意味し、胃のことを指しています。
このツボは、食物を胃に取り入れるための入り口である口の周りに位置していることから地倉と名付けられました。
位置
顔面部、口角の外方0.4寸(指寸)。
口角(唇の両端)から外側に0.4寸(1寸 = 手の親指の横幅)いったところに地倉があります。
この位置はちょうど、ほうれい線の上もしくはほうれい線の延長線上となります。
主治・効能
顔の症状
口内炎、流涎症(りゅうぜんしょう)、歯の痛み、顔面神経麻痺、三叉神経痛、顔面浮腫
地倉はその部位から、顔に出る諸症状に対して治療効果があります。
特に、地倉は口の近くに位置するツボのため、口に関する疾患によく用いられます。
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 口輪筋
関係する筋肉
- 口輪筋
- 口角下制筋
- 頬筋
関係する動脈・静脈
- 上唇動脈・静脈
関係する神経
- 眼窩下神経(三叉神経第2枝である上顎神経の枝)
- オトガイ神経(三叉神経第3枝である下顎神経の枝)
- 顔面神経
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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