SP5. 商丘（しょうきゅう）

　 所属する経脈

足の太陰脾経（たいいん ひけい）

　名前の由来

商丘（しょうきゅう）の『商』は五行論（ごぎょうろん）における五音（角・徴・宮・商・羽）の1つであり、「金」に属します。また、『丘』は「丘陵」を意味しています。

このツボは経金穴（けいきんけつ）（”要穴” の項を参照）であることや、丘のように盛り上がった内くるぶしに位置することから商丘と名付けられました。

　要穴

① 脾経の経金穴（けいきんけつ）

五行論（ごぎょうろん）において、商丘は『金』の性質を持っています。

　位置

内くるぶしの前下方に位置するくぼみに商丘はあります。

　主治・効能

整形外科領域の症状

内くるぶしの腫れ・痛み、足関節痛、ねんざ

主に、足の太陰脾経の走行部位と関係のある症状に対して用いられます。

消化器系の症状

お腹の張り、腹痛、消化不良、下痢、便秘

足の太陰脾経に所属することから、消化器系の症状に効果があります。

その他

舌のこわばり

　局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 三角靱帯

関係する動脈・静脈

• 前内果動脈（後脛骨動脈の枝）
• 大伏在静脈

関係する神経

• 伏在神経

　参考文献

著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社（1997）
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社（2009）
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ～触ってわかる身体解剖～ / 医道の日本社 (2012)