BL53. 胞肓(ほうこう)

  所属する経脈

足の太陽膀胱経(たいよう ぼうこうけい)

 名前の由来

胞肓(ほうこう)の『胞』は「膀胱」のこと、『肓』は膀胱を維持する「脂膜」のことを指しています。

このツボは膀胱兪(ぼうこうゆ)の横にあり、膀胱に関連する疾患に用いられることから胞肓と名付けられました。

 位置

殿部、第2後仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨稜の外方3寸。

第2後仙骨孔と同じ高さで、後正中線から外方に3寸(1寸=手の親指の横幅の長さ)いったところに胞肓はあります。

この高さには他にもいくつかのツボが水平に並んでいて、第2後仙骨孔のある場所に次髎(じりょう)、後正中線から外方1.5寸に膀胱兪が位置しています。

 主治・効能

消化器系の症状

お腹の張り腹痛便秘

胞肓は胃腸に近く、消化器系の症状の治療に用いられます。

泌尿器・生殖器系の症状

排尿困難尿閉

このツボは膀胱兪の横にあり、膀胱兪と同様の治療効果があります。

その他

腰痛坐骨神経痛

 局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 大殿筋 → 中殿筋

関係する筋肉

  • 大殿筋
  • 中殿筋

関係する動脈・静脈

  • 上殿動脈・静脈

関係する神経

  • 下殿神経
  • 上殿神経
  • 中殿皮神経
  • 上殿皮神経

 参考文献

著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)

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