柿蒂(してい)

基原

カキノキ科EbenaceaeのカキDiospyros kaki L.f.の果蒂

性味

苦・渋、平

帰経

効能・効果

①降気止涼

主な漢方薬

柿蒂散(していさん)
丁香柿蒂湯(ちょうこうしていとう)

特徴

カキは中国から渡来した落葉高木で、東南アジア原産とされています。日本には奈良時代に中国から伝わったとされており、果樹として改良されたものが本州各地で栽培されています。

果実は完熟すると甘くなるもの甘柿と、渋いままの渋柿があります。渋柿は干し柿や樽柿などにして渋みを抜く必要があります。甘柿は渋柿の突然変異種と考えられ、日本の特産品種です。気温差が激しい地域では、生育場所により甘柿になったり渋柿になったりするようです。

日本のカキは幕末にペリー艦隊に同行した植物学者が持ち帰ったことで地中海地域に広まりました。学名に「kaki」が採用されているのもこのためです。

カキ葉は柿の葉寿司やお茶の材料としても利用されています。木材は緻密で堅いため、お茶道具やおけ、傘などに使われるなど、余すところなく多様に活用されています。

「名医別録(めいいべつろく)」では中品に収載されています。

柿蒂はカキのヘタ部分を指します。吃逆(しゃっくり)の治療薬として有名な柿蒂散(していさん)に配合されており、民間療法としても柿蒂単独でしゃっくり治療に用いられてきました。

気の流れをよくする行気薬(こうきやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に香附子(こうぶし)、木香(もっこう)、烏薬(うやく)、陳皮(ちんぴ)、檳榔子(びんろうじ)、薤白(がいはく)枳実(きじつ)があります。

胃寒の吃逆に用いられ、代表的な漢方薬に生姜(しょうきょう)と丁字(ちょうじ)と一緒に配合された柿蒂散があります。

胃熱の吃逆には竹筎(ちくじょ)や黄連(おうれん)と一緒に用いられます。代表的な漢方薬に、竹筎黄連柿蒂湯(ちくじょおうれんしていとう)があります。

気虚の吃逆には人参(にんじん)や丁字(ちょうじ)と一緒に用いられます。

陽虚の吃逆には附子(ぶし)や人参と一緒に用いられます。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

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