鶏内金(けいないきん)

基原

キジ科PhasianidaeのニワトリGallus gallus domesticus Braisson.の砂嚢の内膜

性味

甘・渋、微寒

帰経

脾・胃・小腸・膀胱

効能・効果

①運脾消食
②縮尿止遺

主な漢方薬

菟絲子丸(とししがん)
砂淋丸(しゃりんがん)

特徴

ニワトリはキジ科の鳥類で、人間と関わりが深く、代表的な家禽として世界中で飼育されています。原種は東南アジアに生息するヤケイの仲間とされ、今では卵用、食肉用の他、観賞用など多くの品種が生みだされています。

ニワトリという和名は「庭に飼う鳥」というのが由来です。古くは鶏(カケ)と呼ばれており、特徴的な鳴き声が由来であると考えられています。日本に伝来した具体的な時代はよく分かっておらず、弥生時代(紀元前2世紀)に中国大陸から伝来したとする説があります。

鶏内金は「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」の上品に収載されています。

ニワトリは様々な生薬として利用されており、鶏卵は「鶏子(けいし)」という生薬になり、鶏卵の黄身は「鶏子黄(けいしおう)」、鶏卵の白身は「鶏子白(けいしはく)」にそれぞれ分けられます。鶏子黄は血液や潤いを補い、ストレスや不眠に用いられます。黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)の構成生薬であり、現代ではニワトリの卵黄を乾燥して粉末にしたものが用いられています。鶏子白は熱を冷まし、体を潤す働きがあります。卵殻の内膜は「鳳凰衣(ほうおうい)」という生薬になり、トサカからしぼった血は「鶏冠血」という生薬になります。ニワトリの肝臓は「鶏肝(けいかん)」という生薬になり、肝腎を補う働きがあります。代表的な漢方薬に鶏肝丸(けいかんがん)があります。

胃腸を動かして飲食の積滞を解消する消導薬(しょうどうやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に山査子(さんざし)神麹(しんきく)、萊菔子(らいふくし)、麦芽(ばくが)などがあります。

山査子と鶏内金はかなり強い消食の効能を持ちます。山査子は特にお肉の食積によく、鶏内金はすべての飲食積滞に対応します。

胃腸に滞留しているものを動かして軽減する効果があり、腹満・噯気・食欲不振などの症状に用いられます。脾虚を伴う場合は白朮(びゃくじゅつ)や山薬(さんやく)などと一緒に用いられます。

遺尿や頻尿を改善する効果があり、小児の夜尿症に用いられます。遺精の軽症には単体で使用されることがあります。

消結石の効能があり、胆石には金銭草(きんせんそう)や鬱金(うこん)などと一緒に用いられ、腎・膀胱結石には胡桃肉(ことうにく)や海金砂(かいきんしゃ)などと一緒に用いられます。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

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