SP7. 漏谷(ろうこく)
所属する経脈
足の太陰脾経(たいいん ひけい)
別名・別表記
別名:太陰絡(たいいんらく)
名前の由来
漏谷(ろうこく)の『漏』は「にじみ出る」ことを、『谷』は「くぼみ」を意味しています。
このツボは脛骨の後ろのくぼみに位置していて、利尿作用があることから漏谷と名付けられました。
位置
下腿内側(脛側)、脛骨内縁の後側、内果尖の上方6寸。
内くるぶしから真上に6寸(1寸 = 手の親指の横幅の長さ)いったところに漏谷はあります。
漏谷のある脛骨後縁には他にもいくつかのツボが並んでいて、漏谷の3寸下に三陰交(さんいんこう)、4寸上に地機(ちき)、7寸上に陰陵泉(いんりょうせん)が位置しています。
主治・効能
整形外科領域の症状
下肢の痛み・冷え・麻痺
主に、足の太陰脾経の走行部位と関係のある症状に対して用いられます。
消化器系の症状
消化不良、お腹の張り
足の太陰脾経に所属することから、消化器系の症状に効果があります。
泌尿器系の症状
排尿困難
脾は水分代謝と深い関係があり、泌尿器系の症状にも用いられます。
局所解剖
皮膚 → 皮下組織 → 長趾屈筋 → 後脛骨筋
関係する筋肉
- 長趾屈筋
- 後脛骨筋
関係する動脈・静脈
- 後脛骨動・静脈
- 大伏在静脈
関係する神経
- 伏在神経
- 脛骨神経
参考文献
著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)
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