BL10. 天柱(てんちゅう)

  所属する経脈

足の太陽膀胱経(たいよう ぼうこうけい)

 名前の由来

天柱(てんちゅう)の『天』は「頭部」、『柱』は「頸部」を例えたものです。

このツボは、頭部を支える柱の役割を果たしている頸部に位置することから天柱と名付けられました。

 位置

後頸部、第2頚椎(C2)棘突起上縁と同じ高さ、僧帽筋外縁の陥凹部。

後頭部の髪の生え際で、頭につながる太い筋肉(僧帽筋)のすぐ外側にあるくぼみに天柱はあります。

天柱と同じ高さで、後正中線上には瘂門(あもん)が位置しています。

 主治・効能

整形外科領域の症状

首のこわばり寝違え肩こり肩背部の痛み

天柱は首にあるため、首や肩の症状に効果があります。

頭・顔の症状

頭痛めまい目の充血・腫れ・痛み視力低下眼精疲労鼻づまり鼻炎のどの腫れ・痛み

足の太陽膀胱経は顔と頭を走行しているため、それらの部位に出現する症状を治します。

 局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 僧帽筋 → 頭半棘筋・頭板状筋

関係する筋肉

  • 僧帽筋
  • 頭半棘筋
  • 頭板状筋

関係する動脈・静脈

  • 後頭動脈・静脈

関係する神経

  • 副神経
  • 頸神経叢筋枝
  • 脊髄神経後枝
  • 大後頭神経

 参考文献

著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)

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