秦皮(しんぴ)

基原

モクセイ科Oleaceaeのトネリコ属植物Fraxinus rhynchophylla Hance, F. bungeana DC., F.paxiana Lingelsh.などの樹皮

性味

苦・渋、寒

帰経

肝・胆・大腸

効能・効果

①清熱燥湿・渋腸止痢
②清肝明目

主な漢方薬

白頭翁湯(はくとうおうとう)

特徴

トネリコはモクセイ科の落葉樹です。和名の由来は、トネリコの樹皮に付着しているイボタロウムシが分泌する蝋物質にあります。この蝋を動きの悪くなった敷居の溝に塗って滑りを良くすることから、「戸に塗る木」とされ、これが転訛して「トネリコ」と発音されるようになったと考えられています。

木材としては弾力性に優れ、割れにくいので野球のバットや建築資材などに使用されます。また、ギターなどの楽器にも加工されています。

生薬として用いられる秦皮は下痢や眼の充血に用いられていますが、ヨーロッパや北アジアに分布するセイヨウトネリコは痛風の治療薬として知られています。

異物同名品としてクルミ科のヒメグルミに由来するものがありますが、こちらは正しいものではありません。

「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」の中品に分類されています。

熱を冷まして湿邪(しつじゃ)を除く清熱燥湿薬(せいねつそうしつやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に黄芩(おうごん)黄連(おうれん)黄柏(おうばく)苦参(くじん)などがあります。

大腸湿熱の下痢・裏急後重に用いられます。代表的な漢方薬に、白頭翁(はくとうおう)と一緒に配合された白頭翁湯(はくとうおうとう)があります。湿熱の帯下には、黄柏などと一緒に使用します。

肝熱による目の充血・腫脹や角膜混濁などに、単味の煎汁で洗眼するか、竹葉(ちくよう)や黄連などと一緒に煎服します。

祛風湿の効能もあり、風湿痺痛にも用いられます。

苦寒傷胃するので、胃腸が弱く少食の方には用いません。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

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