赤小豆(せきしょうず)

基原

マメ科LeguminosaeのツルアズキPhaseolus calcaratus Roxb.、またはアズキP. angularis Wightの成熟種子

性味

甘・酸、微寒

帰経

心・小腸

効能・効果

①利水消腫
②清熱利湿・退黄
③解毒排膿

主な漢方薬

赤小豆湯(せきしょうずとう)
赤小豆鯉魚湯(せきしょうずりぎょとう)
麻黄連朝赤小豆湯(まおうれんぎょうせきしょうずとう)
赤小豆薏苡仁湯(せきしょうずよくいにんとう)

特徴

アズキはマメ科の一年草で、野生種が発見されていないものの、中国、韓国、日本で広く栽培されていることから、中国南部が原産地と言われています。アズキの漢字には一般に「小豆」があてられますが、広義の小豆には緑色のものと赤色のものがあります。そのため、前者を「緑豆」、後者を「赤小豆」として区別しています。

古事記や日本書紀にも登場しており、日本人にとってとても親しみ深い食材です。スーパーにはアズキの缶詰が売られ、あんことして和菓子やお汁粉に用いられています。アズキには邪気を払う力があると信じられており、小正月には小豆粥を食べる風習がありました。この時の小豆粥の出来がよければ、その年は豊作になると言われていたそうです。現代でも、祝いごとでお赤飯を食べる風習があります。食用にされているということは、食べすぎても害が少なく、薬効的には作用が緩慢なものが多いということです。

「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」の中品に分類されています。

水の巡りを改善する利水滲湿薬(りすいしんしつやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に茯苓(ぶくりょう)、猪苓(ちょれい)、沢瀉(たくしゃ)、茵蔯蒿(いんちんこう)、防已(ぼうい)、薏苡仁(よくいにん)、木通(もくつう)、滑石(かっせき)、金銭草(きんせんそう)、車前子(しゃぜんし)があります。

浮腫・尿量減少に桑白皮(そうはくひ)や茅根(ぼうこん)などと一緒に用いられます。浮腫に用いられる赤小豆鯉魚湯(せきしょうずりぎょとう)は赤小豆と鯉魚すなわち鯉(こい)を用いた漢方薬ですが、服用方法はまず鯉を食べてからスープを飲むという薬膳のような処方となっています。

赤い薬物は血分に入るとされることから、産前産後の不調や母乳の少ない産婦にも用いられていました。

湿熱蘊結による腸癰(腸の化膿症)・痔出血などに、薏苡仁や当帰(とうき)などと一緒に用いられます。代表的な漢方薬に、赤小豆薏苡仁湯(せきしょうずよくいにんとう)があります。皮膚化膿症の初期の発赤・腫脹・疼痛に、単味の粉末を水か醋で調製して外用します。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

LINEで完結♪
オーダーメイド漢方治療

LINEで完結♪
オーダーメイド漢方治療

薬研猫&鍋猫

漢方専門の薬剤師があなたに
ぴったりの漢方薬をご提案

まずはLINEより無料の
体質診断をしてみましょう!

初回限定

桃華堂オリジナル缶プレゼント!

LINE相談について詳しくはこちら ↓

ツボ辞典

前の記事

KI2. 然谷(ねんこく)
ツボ辞典

次の記事

KI3. 太谿(たいけい)