犀角(さいかく)

基原

サイ科RhinocerotidaeのインドサイRhinoceros unicornis L.,ジャワサイR. sondaicus Desmarest、スマトラサイR. sumatrensis Cuvier、クロサイR. bicornis L.などの角

性味

苦・酸・鹹、寒

帰経

心・肝・胃

効能・効果

①清心定驚
②涼血解毒

主な漢方薬

清営湯(せいえいとう)
犀角地黄湯(さいかくじおうとう)

特徴

世界には5種類のサイが現生しており、その中でもインドサイ、ジャワサイ、スマトラサイ、クロサイの角が犀角として使用されていました。インドサイ・ジャワサイの角を烏犀角(うさいかく)、クロサイ・スマトラサイの角を水犀角(すいさいかく)と呼んでいます。特に烏犀角の方が良品とされています。

生息域の開発と、犀角を目当てにした密猟により、現在5種類のサイすべてが絶滅の危機に瀕しています。ワシントン条約により国際取引は禁止されており、犀角を新たに手に入れることはほぼ不可能になっています。そのため、犀角はかなりの高額で取引され骨董品としての価値も上昇傾向にあり、角1本で数十万の値がつくと言われています。

角質の一種であり、成分の大半はケラチンからできています。現在では水牛や牛の角を代用する場合も多くなっているようです。ただし、水牛角の場合は犀角の10倍ほどの量を使わないと同等の効果を発揮できないと言われています。

火熱が血に及んで出血や発熱するものを治療する清熱涼血薬(せいねつりょうけつやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に生地黄(しょうじおう)・牡丹皮(ぼたんぴ)・赤芍(せきしゃく)があります。

解熱の働きがあり、出血・熱感・充血・発疹が出る症状を改善するために用います。特に小児の麻疹の特効薬として使用されていました。

熱入営血による夜間の高熱・意識障害・うわごとなどに用いられます。代表的な漢方薬に、黄連(おうれん)と一緒に配合された清営湯(せいえいとう)があります。

熱入営血・血熱妄行による皮下出血・吐血・鼻出血などに用いられます。代表的な漢方薬に、生地黄と一緒に配合された犀角地黄湯(さいかくじおうとう)があります。

犀角と石膏は清熱の要薬ですが、犀角は血分実熱を、石膏は気分実熱を清解するので、外感熱病で気血両燔のときに併用すると効果が著しく発揮できます。

熱入営血ではない場合には、安易に用いない方がよいです。

妊婦には慎重に用います。

※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。

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