骨砕補(こつさいほ)
基原
ウラボシ科PolypodiaceaeのハカマウラボシDrynaria fortunei J. Smithの根茎
性味
苦、温
帰経
肝・腎
効能・効果
①補腎
②活血続筋
主な漢方薬
骨砕補散(こつさいほさん)
接骨散(せっこつさん)
特徴
中国の雲南省や貴州省、台湾、沖縄などに分布しているシダ植物です。シダ植物の仲間に異物同名品が多くあります。
日本では沖縄県のみに自生しており、環境省レッドリストの絶滅危惧ⅠA類に分類されている希少な植物です。
根茎は太く長く、赤褐色の細い鱗片で密におおわれています。
骨砕補という名は骨折の治療に効果があることに由来しており、外科の要薬として古くから使用されてきた薬物です。
太く扁平なものが良品とされます。
陽虚を改善する助陽薬(じょようやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に鹿茸(ろくじょう)、冬虫夏草(とうちゅうかそう)、巴戟天(はげきてん)、肉蓯蓉(にくじゅよう)、杜仲(とちゅう)、菟絲子(としし)、淫羊霍(いんようかく)、韮子(きゅうし)などがあります。
腎虚の腰痛・耳鳴り・難聴・歯痛・慢性下痢などに用いられます。
打撲外傷・切創・骨折などに、自然銅や没薬(もつやく)などと一緒に外用します。
苦温のため、実火の歯痛・陰虚内熱には不向きです。
※ 桃華堂では生薬単体の販売はしておりません。
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