牛黄(ごおう)
基原
ウシ科BovidaeのウシBos taurus L. var.domesticus Gmelinの胆嚢もしくは胆管中に病的に生じた結石
性味
苦、涼
帰経
心・肝
効能・効果
①開竅豁痰
②熄風定驚
③清熱解毒
主な漢方薬
牛黄散(ごおうさん)
牛黄清心丸(ごおうせいしんがん)
六神丸(ろくしんがん)
特徴
牛黄はウシの胆嚢に生じた結石、つまり胆石です。1,000頭中に1頭しか見つからないと言われ、とても貴重なものとされています。日本薬局方にも収載されていますが、現在日本で流通しているものは全て輸入品であり、主にオーストラリア、ブラジル、アルゼンチンなどの国で産出されています。近年その価格は需要の高まりから急激に高騰しており、年々入手が難しくなる傾向にあります。現代では人工的に胆石を作る試みもされています。
中国では少なくとも6世紀以前より高貴薬として用いられており、「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」の上品に収録されています。日本国内でも古くは奈良時代から牛黄は使われており、天皇への献上品でもありました。
性状は球形が多いですが、ときにサイコロ状、三角形のものもあります。
主成分はビリルビンで、その他胆汁酸類、アミノ酸などが含まれております。
寺社仏閣では牛黄を混ぜた墨で書いたお札を作っていました。これらのお札は「無病息災のお守り」「人間を災いから守る」と信じられていました。
うっ帯した気分を晴らし、気を開く働きのある開竅薬(かいきょうやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に麝香(じゃこう)・菖蒲(しょうぶ)・安息香(あんそくこう)があります。
麝香と牛黄は開竅の要薬です。牛黄は涼性で清心豁痰に、麝香は温性で通経散結に優れています。また、両薬は癰瘍に対して効果を発揮しますが、牛黄は防腐解毒に優れており、麝香は活血消腫に優れ初期の未潰に適するので、瘀血凝滞には麝香を用いて牛黄は使用しません。
解熱薬としてかぜ薬に処方したり、滋養強壮薬、強心薬、小児用薬、胃腸薬など様々な医薬品に使用されています。「名医別録(めいいべつろく)」に「小児の百病を療す」とあり、小児や乳幼児の薬物として、発熱、腹痛、夜泣きなどに用いられてきました。
高熱による痙攣・意識障害・煩躁・譫言や、脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害による意識障害に用いられていました。代表的な漢方薬として、牛黄清心丸(ごおうせいしんがん)があります。
妊婦さんに使用する場合は、慎重を要します。
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