五加皮(ごかひ)・刺五加(しごか)
基原
ウコギ科AraliaceaeのウコギAcanthopanax gracilistylus W.W.Smith、マンシュウウコギAcanthopanax sessiliflorus Seem、エゾウコギAcanthopanax senticosus Harmsなどの根皮。これらを「南五加皮」と称する。「北五加皮」はガガイモ科AsclepiadaceaeのPeriploca sepium Bungeの根皮
性味
辛・苦、温
帰経
肝・腎
効能・効果
①祛風湿
②補肝腎・強筋骨
③利水消腫
主な漢方薬
五加皮散(ごかひさん)
五加皮丸(ごかひがん)
五加皮飲(ごかひいん)
特徴
エゾウコギはウコギ科の落葉低木で、日本では北海道のみに自生しており、このことから「蝦夷ウコギ」と呼ばれています。ロシアでは「エレウテロコック」、アメリカでは「シベリア人参」と呼ばれています。シベリア「人参」と呼ばれていますが、生薬の人参の基原であるオタネニンジンとの類縁関係は薄く、有効成分も異なります。
中国では「刺五加(しごか)」と呼ばれており、「刺」は小枝にある多数のトゲ、「五」はウコギの5枚の小葉を意味しています。「名医別録(めいいべつろく)」にも「五加皮は五葉のものが良し」と記載されています。
エゾウコギは有名になったは、1960年代の旧ソ連の研究がきっかけです。世界で初めて抗疲労作用や抗ストレス、集中力増強などの薬効が見出されました。その後エキス製剤が作られ、1980年のモスクワオリンピックでソ連選手の多くがエゾウコギを飲用していたことから、世界的に注目を集めるようになりました。
日本では古くアイヌ民族が民間薬として用いていましたが、北海道の開拓を進めた和人はその価値が分からず、棘が固く邪魔な雑草として見つけると片端から駆除を行っていたそうです。
「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」の上品に収録されています。
太く、長く、皮が厚く、においが良く、木部のないものが良品とされます。
関節痛や筋肉痛、腰や膝の筋力低下などに用いられてきました。また、五加皮酒は不老長寿の薬酒としても知られています。
風湿邪を除く祛風湿薬(きょふうしつやく)に分類され、同じような効能を持つ生薬に独活(どっかつ)、蒼朮(そうじゅつ)、威霊仙(いれいせん)などがあります。
風湿痺による関節痛・拘縮・むくみ・腰以下が重だるいなどの症状に用いられます。代表的な漢方薬に五加皮散(ごかひさん)があります。
肝腎不足による腰や膝がだるく痛む・軟弱無力・半身不随・インポテンツあるいは小児の脚力が弱い・なかなか歩行しないなどの症状に用いられます。牛膝(ごしつ)や杜仲(とちゅう)などと一緒に五加皮酒として服用します。
浮腫・下肢のむくみ・尿量減少などに用いられます。代表的な漢方薬に大腹皮(だいふくひ)と一緒に配合された五皮飲(ごひいん)があります。
南五加皮の薬性は穏やかですが、北五加皮には強心配糖体のペリプロシンが含まれており、使用量が多くなると中毒をおこすことがあるので注意が必要です。
陰虚火旺の方には禁忌です。
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