大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
組成
牡丹皮(ぼたんぴ)・桃仁(とうにん)・大黄(だいおう)・芒硝(ぼうしょう)・冬瓜子(とうがし)
効果
比較的体力があり、下腹部痛があって、便秘しがちなものの次の諸症:
月経不順、月経困難、便秘、痔疾
効能
瀉熱破瘀・散結消腫
主治
腸癰初期:
右腹部の疼痛。圧痛・抵抗があり、甚だしいと右下肢を屈曲し、発熱・汗が出るなど
方意
大黄牡丹皮湯は腸癰(腸管周期の単純性あるいは化膿性炎症)に対して作られた処方です。
実証向きの駆瘀血剤で桃仁と牡丹皮が配合されていますが、駆瘀血作用よりも抗炎症作用の方が強いです。
診断のポイントは、右臍傍の圧痛抵抗・腹力充実・便秘などです。
主薬は苦寒の大黄で、腸中の熱毒を瀉下するとともに活血化瘀に働き、軟堅散結の芒硝が補助します。清熱涼血の牡丹皮と破血の桃仁は瘀滞を散らし、清熱・排膿散癰の冬瓜子は垢濁を除きます。全体として消炎・抗菌・循環改善・排膿などの働きがあり、特に腹腔内の炎症に適応する方剤となっています。
大黄牡丹皮湯に似た証で、便秘を伴わない場合は腸癰湯(ちょうようとう)が適しています。
類方鑑別
桃核承気湯(とうかくじょうきとう):
比較的体力の充実した方で、瘀血と便秘の傾向があり、のぼせて精神神経症状を訴える場合に用います。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):
体力中等度の方で、便秘の傾向がなく、下腹部の自発痛があまり著明ではない場合に用います。
猪苓湯(ちょれいとう):
大黄牡丹皮湯に比べて下腹部の抵抗・圧痛が顕著でなく、頻尿・排尿痛が著明な方に用います。
参考文献
編著者: 神戸中医学研究会 / [新装版]中医臨床のための方剤学 / 東洋学術出版社 (2012)
編著者: 髙山宏世 / 腹証図解 漢方常用処方解説 / 日本漢方振興会 (1988)
著者: 杉山卓也 / 現場で使える薬剤師・登録販売者のための漢方相談便利帖 / 日経印刷 株式会社 (2018)
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