LU6. 孔最(こうさい)

 所属する経脈

手の太陰肺経

 名前の由来

孔最(こうさい)の『孔』とは「穴」のことで、鼻や耳など体に備わっている穴のことを指します。

『最』は「最も(もっとも)」の意から来ています。

このツボは鼻孔(鼻の穴)に通じていて、肺が気を拡散して全身に行き渡らせたり、濁気(二酸化炭素などの体にいらないもの)を排出したりするのに最もすぐれていることから孔最と名付けられました。

 要穴

肺経の郄穴(げきけつ)

郄穴の『郄』は筋肉や骨の「すきま」という意味で、気血が盛んに集まるところです。

急性の病があるときに反応が現れやすく、その治療に用いられます。

 位置

前腕前外側、尺沢(LU5)と太淵(LU9)を結ぶ線上、手関節掌側横紋の上方7寸

肘のシワ上にある尺沢(しゃくたく)と、手の関節上にある太淵(たいえん)を線で結んだとき、その線の中心から1寸(親指の幅1つ分)肘側に上がったところにあります。

 主治・効能

呼吸器系の症状

咳嗽(せき)気管支喘息(ぜんそく)喀血(かっけつ)のどの腫れ・痛み

手の太陰肺経に属するツボのため、上記のような呼吸器の症状に用いられます。

整形外科領域の症状

肩の痛み肘の痛み・しびれ腕の痛み・しびれ

主に、手の太陰肺経の走行部位と関係のある症状に対して用いられます。

その他

痔瘻(じろう)

大腸は表裏関係にあるため、大腸の先端に位置する肛門の疾患にも使われることがあります。

表裏関係…六臓(肝・心・脾・肺・腎・心包)六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)には、臓を裏、腑を表としてそれぞれペアになる組み合わせがある。

臓腑の表裏関係(肺と大腸)

 局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 腕橈骨筋 → 円回内筋 → 橈側手根屈筋 → 浅指屈筋 → 長母指屈筋

関係する筋肉

  • 腕橈骨筋
  • 円回内筋
  • 橈側手根屈筋
  • 浅指屈筋
  • 長母指屈筋

関係する動脈・静脈

  • 橈骨動脈・静脈
  • 橈側皮静脈

関係する神経

  • 外側前腕皮神経
  • 橈骨神経

 参考文献

著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)