LI19. 禾髎(かりょう)

  所属する経脈

手の陽明大腸経(ようめい だいちょうけい)

 名前の由来

禾髎(かりょう)の『禾』は「穀物」のことで、口ひげを稲穂が垂れる様子に例えたものです。

『髎』は「すき間」もしくは「くぼみ」を意味しています。

このツボは鼻の下にあり、口ひげの生える部位のくぼみに位置することから禾髎と名付けられました。

また、鼻は食べ物の匂いを感じ、口はそれを食べるところであることから、「穀物」すなわち食物を表す『禾』が付けられたという説もあります。

 位置

顔面部、人中溝中点と同じ高さ、鼻孔外縁の下方。

(別説:顔面部、人中溝の上から1/3と同じ高さ、鼻孔外縁の下方。)

まず、顔の正中線上、鼻の下縁と口の上縁の真ん中に水溝(すいこう)というツボを取ります。

水溝を取ったら、その0.5寸外側(親指の幅の半分だけ外に行ったところ)に禾髎はあります。

 主治・効能

顔の症状

鼻水鼻づまり鼻血、副鼻腔炎花粉症嗅覚障害歯の痛み(特に上の歯)顔面神経麻痺三叉神経痛

禾髎はその部位から、口や鼻に関係する疾患に対して効果があります。

 局所解剖

皮膚 → 皮下組織 → 口輪筋

関係する筋肉

  • 口輪筋

関係する動脈・静脈

  • 上唇動脈・静脈

関係する神経

  • 顔面神経
  • 眼窩下神経(三叉神経第2枝である上顎神経の枝)

 参考文献

著者: 長濱善夫 / 東洋医学概説 / 創元社 (1961)
編著者: 南京中医学院 / 訳編者: 中医学概論邦訳委員会 / 中国漢方医学概論 / 中国漢方医学書刊行会 (1965)
編集: 天津中医学院, 学校法人後藤学園 / 監訳: 兵藤明 / 翻訳: 学校法人後藤学園中医学研究室 / 針灸学[経穴篇] / 東洋学術出版社 (1997)
著者: 劉燕池, 宋天彬, 張瑞馥, 董連栄 / 監訳: 浅川要 / [詳解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(1997)
著者: James H. Clay, David M. Pounds / 監訳者: 大谷素明 / クリニカルマッサージ ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック / 医道の日本社 (2004)
著者: 滝沢健司 / [図表解]中医基礎理論 / 東洋学術出版社(2009)
監修: 形井秀一, 髙橋研一 / 著者: 坂元大海, 原島広至 / ツボ単 / エヌ・ティー・エス (2011)
著者: Andrew Biel / 監訳: 阪本桂造 / ボディ・ナビゲーション ~触ってわかる身体解剖~ / 医道の日本社 (2012)

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